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INTERVIEWインタビュー
本当の価値を提供するために“一生モノの技術”を身につけよう
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※下記はTech通信Vol.03(2015年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「本当に価値のあるSE集団を作りたい」とシンクスクエアを立ち上げた代表の田中氏。徹底した顧客目線で、お客さまの利益に貢献するため、タテ割り作業を排除。ひとりのエンジニアが提案から設計、開発までの全工程を担当する。そのために、技術にもビジネスにも通じたハイブリッドエンジニアの育成を掲げる。人が育つ仕組みや環境づくりについて同氏に聞いた。

顧客の課題を解決して全工程を任される会社を

―競合が多い受託開発の業界で、顧客に支持されている理由はなんでしょう。

 お客さまの課題解決まで引き受けられる数少ない存在であることです。特定分野に強いITベンチャーはたくさんありますが、プロジェクトの全工程は任せられない。大手SIerは可能ですが、分業が進んでいて、営業やコンサルタントがお客さまのビジネスの要望をまとめ、SEはその指示通りに作るというカタチになりがちです。

 私は以前から、技術に通じたSEが、お客さまの課題を理解してあるべきシステムを提案すべきだと考えていました。だから、コンサルティングから納品までのトータルソリューションを提供できる会社をつくりたかったのです。

―派遣や業務委託に徹したほうが、経営が安定するのではありませんか。

 目先の利益だけを追うならそうでしょう。でも、私は人材派遣業をやりたいわけではない。技術を通じて本当の価値を提供する、おもしろい仕事をしたかった。

 そのためには、ビジネスにも技術にも詳しいハイブリッドエンジニアが必要です。受託開発は責任範囲が広いぶん、リスクも高い。ですが、個人のスキルがアップし、チームとしてのノウハウが蓄積します。また、時間を切り売りする仕事ではないため、つねに効率化するための知恵をしぼります。それらのすべてが、お客さまに対してさらに高い価値を提供することにつながります。

やればやるほどスキルは高まるいかにやり続けるかが重要

―育成の仕組みを教えてください。

 「やらざるを得ない環境」と「やりたくなる環境」をつくっています。人は環境によって成長します。気持ちだけでは長続きしません。そして、悲しいかな、人間はどんなにやる気があっても易きに流れる生き物だからです。新しい領域に取り組むには勉強しなければいけない。キャパシティを超える仕事を任されたらやり方を変えていかなければいけない。そのことが圧倒的な成長をうながします。

 そうやってつねに背伸びをさせている一方で、サポートもしっかりしています。社員教育には投資を惜しみませんし、ほぼ毎朝、テーマごとに勉強会を開催。それに私も含め経営層が現場で若手を個別指導。個人的な相談にも真剣に応じます。

 最初はなかば強制的に始めたトレーニングであっても、繰り返しやり続ければスキルは必ず伸びます。カラダにしみつけば、技術の背景にある考え方も理解できるようになってくる。自分のできることが広がり、お客さまから感謝される。それによって自走できるようになるものです。

 成果がでると「やらざるを得ない」から「やりたい・楽しい」に変わっていく。これが正しいカタチだと思っています。つまり、チャレンジした結果、失敗しても責任は私がすべて負う。「チャレンジする」という実行責任だけを負ってもらうことで、チャレンジしてもらえる環境を意図的・計画的につくりだしていますね。

ノーアクション ノーチャンス

―今後のビジョンを聞かせてください。

 設立10期目を迎え、ようやく会社としての基盤が固まってきたいま、次の10年をチャレンジと位置づけ、エンジニア100名体制、売上高20億円を目指します。

 長期的に人口減少が進むなか、コンピュータによる自動化はますます加速していくでしょう。今後インフラが変わったとしても、コンピュータを使う限り、「データをいかに効率的に再配置していくか」「セキュリティを担保していくか」という問題は永遠に続きます。まさに我々の得意分野であるシステムの自動化の領域の問題。このいちばん基盤部分におけるトップエンジニア集団であり続けたい。

―どんな人材を求めていますか。

 成長意欲のあることは大前提として、会社に何かを期待するのではなく、自分自身が会社を通じてお客さまに何ができるか考えて、自ら動ける人です。

 IT業界は目まぐるしく変化しているように見えても、ベースとなる基本技術はそれほど変わるものではありません。だからこそ、きちんと積み上げていけば“一生モノ”のスキルになるのです。

 私はなにごとも「ノーアクション、ノーチャンス」だと思っています。動かない限りなにも変わりません。まずはやってみることが重要です。スキルアップしたいのであれば勉強すればいい。いまの時代、情報はいくらでもあるのですから。私の若手時代の10倍の速度で成長できるはずです。

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Kenichi Tanaka(たなか けんいち)プロフィール

1976年、東京都生まれ。日本にJavaを広めた丸山不二夫氏に教えをこうため、北海道稚内市の北星学園短期大学に進学。1998年に同大学経営情報専攻科を卒業後、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社に入社。電話会社の大規模インフラ構築などのシステム開発に携わる。フリーランスのSEを経て、2006年に株式会社シンクスクエアを設立、代表取
締役に就任。受託開発にこだわり続けることで高い支持を集めている。

取締役 テクニカルサポートグループ Hiroaki Ninomiyaプロフィール

1979年、鳥取県生まれ。2001年に米子工業高等専門学校電気工学科卒業後、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社に入社。2007年に株式会社シンクスクエアに入社、取締役に就任。

プロフェッショナルサービス 第3グループ マネージャー代理 Shinichi Okaプロフィール

1987年、新潟県生まれ。2010年に大東文化大学外国語学部卒業後、日本サード・パーティ株式会社に入社。カスタマーサポート業務に携わる。2013年に株式会社シンクスクエアに入社。

プロフェッショナルサービス 第1グループ Tsukasa Fujiokaプロフィール

1992年、奈良県生まれ。2015年に立命館大学経済学部卒業後、株式会社シンクスクエアに入社。研修を経てエンジニアとして第一線に立つとともに、新卒採用チームとしても活躍。

プロフェッショナルサービス 第3グループ Takeshi Nishiharaプロフィール

1990年、東京都生まれ。立教大学理学部在学中から株式会社シンクスクエアでインターンとして働き、卒業後の2015年10月に入社。新卒採用チームのリーダーも務める。

企業情報

設立 2006年2月
資本金 1,930万8,000円
売上高 4億3,000万円(2014年12月期)
従業員数 27名(2015年10月現在)
事業内容 総合クラウドサービスThinkumo(シンクモ)、情報システムコンサルティング、システムインテグレーション(システム構築/ソフトウェア開発)
URL sync2.co.jp/

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