―御社の事業内容を教えてください。

　おもな事業はSES事業です。今回、RFID事業をスタートさせるのを機に、受託開発事業に本腰を入れて、2年以内にメイン事業へと成長させる予定です。

―いまRFID事業に取り組む理由を聞かせてください。

　RFID分野で屈指の技術者・藤広に出会ったのがきっかけでした。

　RFID技術は登場して約10年になりますが、「売上が小さい」という理由から大手はあまり参入していません。逆に当社の規模では売上は十分。私は当社が成長するために「他社の参入障壁が高く、ニッチなマーケットのなかで勝負できる事業」をずっと探していました。それにRFID事業がピッタリと合致したのです。

　RFID技術を事業の軸にすえて、新たなソリューションを生み出せば、それにひもづいたシステム開発の仕事もできるようになる。いままでは“点”として動いていた「SES」「RFID」｢受託開発｣の3つの事業が連携して“面”となれば、合理的な経営が可能。他社がマネできない独自性を確立できると信じています。

―具体的にはどのようなソリューションを提供できるのでしょうか。

　老人介護施設における入居者の入退管理システムや、データセンターでのサーバーなどの資産管理、アパレル会社の洋服の在庫管理など。RFIDの技術を使えば、人やモノの流れを管理する手間が大幅に省けるようになります。

―ビジョンを教えてください。

　2017年5月（8期末）の目標は従業員数60名、売上高4億5,500万円。そして8年後（15期末）には150名、15億円を目指します。それを実現するためにも、「社員の成功が会社の成功」という企業理念を徹底させたいです。

　成功の定義は人それぞれですが、私個人としては“度重なる失敗の中でも意欲を失わずに歩み続けること”と定義します。

　そして社員の成功とは、⑴自分の才能を十分に伸ばし、社会と人のために活かすこと⑵継続的に幸せが大きくなること⑶それぞれの段階で相応しい目標を達成し続けていくこと、だと考えます。

　そのために会社は社員の志向を把握し、それぞれの能力やステージに合わせてプロジェクトに配置する。それが社員の成功、ひいては会社の成功につながるのです。

　今後は後継者育成も視野に入れて、私がイメージできる50年という範囲内でまずは会社の成長を支えていく。

　RFID事業によって、各事業の連携を深め、ライバルに追随を許さないオンリーワン企業になれるように、これからも社員とともに新たなるソリューションに取り組んでいきたいと思います。