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INTERVIEWインタビュー
Yo CEO Or Arbel

” Yo ”のひとことが無限の可能性を拓く

Yo CEO Or Arbel

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300万人超のユーザーが使うクレイジーなコミュニケーションツール

※下記はベンチャー通信Vol.60(2015年8月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

たったの 10 時間で完成

 『Yo』はワンタップで〝Yo〟というメッセージだけ送信できるコミュニケーションツールです。「おはよう」も「元気?」も「愛してる」も全部Yo(笑)。2013年のサービス開始から約2年で登録ユーザーは300万人を突破しました。APIを公開していて、さまざまなメディアとの連携が可能です。

 しかも、ほかのコミュニケーションツールと違い、通知されるのは友だちから送信された情報だけなので、クリック率が高いという特長があります。たとえば、自分が興味をもったニュースについて〝Yo〟とタップすれば、簡単にそのニュースを友だちとシェアできます。

 Google Mapとも連携しているので、移動レストランが顧客に〝Yo〟と送信して、近くに来ていることを通知する、なんていう使いかただってできます(現在は写真送信機能も追加されている)。ユーザーのアイデア次第で、使い方は無限に広がります。〝Yo〟という言葉自体に意味はありません。もともとはラッパーが使い始めたスラングだということも、あとでウィキで調べてわかったくらい(笑)。

 以前勤務していた会社で「シンプルに連絡が取りあえるアプリをつくって」とCEOからリクエストされ、10時間くらいでつくったのが始まり。このサービスで起業して自分がCEOになるなんて、まったく思ってもいなかったよ(笑)。

大事なのはネットワーク

 いま、イスラエルでは多くのスタートアップが生まれています。それには2つの理由があります。ひとつは、若いうちにプログラミングをしっかり学べる機会があること。イスラエルの徴兵制がそれ。18歳から3年間の兵役が義務づけられており、兵役中の2年間はプログラミングを学びます。除隊後、すぐにITサービスの開発ができるくらいのスキルをそこで身につけることができるんです。

 もうひとつは、国策としてスタートアップを育成していることですね。それでもサンフランシスコに拠点を移したのは、より大きなチャンスがあるから。イスラエル人はビジネスアイデアに対して「それって本当に成功できるの?」と現実的なとらえ方をします。日本人もそうらしいね(笑)。

 しかし、ここでは成功確率の前に、ビジネスアイデアの革新性が問われます。TwitterもUBERも最初は「それって儲かるの?」ではなく、「おもしろいね」という反応だったでしょう? だれも思いつかない、クレイジーなアイデアを高く評価し、そこに投資する。そうした風土こそ『Yo』みたいなクレイジーなスタートアップにはぴったりだよね(笑)。

 今後の目標は、アメリカ全土での展開はもちろん、アジアやヨーロッパも含め、グローバル展開すること。さまざまなメディアと連動し、情報を早く正確に通知できるプラットフォームに『Yo』を育てたいですね。

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Or Arbel(オア アルベル)プロフィール

イスラエル出身。3年間の兵役後、1年間バーを経営。2007年にネゲヴ・ベン=グリオン大学に入学し、コンピューターサイエンスを専攻。モバイルアプリ開発会社であるStox.comのCTOを経て、2014年にYoのCEOに就任。

企業情報

設立 2014年4月
URL http://www.justyo.co/

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