オーストラリアから〝Tech界のハリウッド〟サンフランシスコに渡りスタートアップVCを旗上げ
投資対象は「世界に革命を起こす若者」
Darling Ventures Managing Director Daniel Darling
※下記はベンチャー通信Vol.60(2015年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
グレートな投資環境
Darling Venturesは、おもにアーリーステージのモバイルアプリ分野のスタートアップに投資するベンチャーキャピタル(VC)です。若くて情熱をもった起業家に投資しています。世界に革命を起こすようなビジネスを生み出すのは、やはり若い起業家だから。
投資先には、ビジネスに特化したコミュニケーションツールであるSendHubなどがあります。ロボティクスやAI関連のビジネスにも注目しています。
私はまだベンチャーキャピタリストとして若いし、名も知られていません。ですから、現在の投資先のスタートアップを成功させ、ファンド規模をより拡大させていくつもりです。次のファンドも準備中です。
ベンチャーキャピタリストとして大切にしているのは、起業家から信頼を得ること。そして、起業家に心から共感できる感性をもつことも大切にしています。また、私はIT企業での勤務経験があり、モバイルや広告についての専門性をもっているので、事業開発の部分で支援もできます。
こうしたハンズオンの支援が提供できる点は強みのひとつです。
オーストラリアのシドニー大学で経済学を学んだ後、広告、モバイル、マーケティング分野の仕事に7年ほど携わり、ベンチャーキャピタリストになるためにサンフランシスコに来ました。ここは〝Tech界のハリウッド〟。世界の投資金額の半分がアメリカに集中し、その半分がサンフランシスコに流れ込みます。潤沢なリスクマネーを求め、野心に満ち、アイデアと情熱にあふれた世界中の起業家もこの地に集まります。投資環境としてはグレートのひとこと。
ただひとつ、物価が高すぎることをのぞけばね(笑)。
大事なのはネットワーク
ゼロからVCを立ち上げる上で心がけたのはネットワークづくりです。VCにとって大事なのはネットワーク。投資先の相互紹介など、助け合いのうえにVCは成り立っているためです。
ですから、最初はミートアップイベントやカンファレンスなど、ほかのVCが見向きもしないような、本当に小さなイベントにもこまめに参加しました。いまはオーストラリアやヨーロッパのイベントに可能なかぎり参加して、グローバルなネットワークづくりにも取り組んでいます。
将来は、米国だけでなくアジアや欧州でも展開し、世界中のスタートアップの挑戦を支援するベンチャーキャピタルになりたい。日本には以前に住んでいたこともあって、日本のスタートアップやベンチャーにも興味を持っていますよ。現在投資を行っているスタートアップ一つひとつの成功を支援し、ファンド規模を拡大させ、より大きな挑戦をしていきたいですね。
Daniel Darling(ダニエル・ダーリン)プロフィール
オーストラリア出身。2006年にシドニー大学を卒業後、広告、モバイル、マーケティング分野の仕事に携わる。2013年にサンフランシスコでDarling Venturesを設立し、Managing Directorに就任。
企業情報
設立 | 2013年10月 |
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URL | http://www.darlingventures.com/ |
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